日本で学ぶ留学生数は2019年に30万人を超え、専攻分野別では、人文科学が約4割、次いで、社会科学約3割、工学約1割、その他に、芸術、保健、家政、農学、理学、教育等が続きます。
日本での就職を希望する留学生も増えており、留学生の約7割が日本での就職を望んでいるというデータもあります。実際に夢を実現した方々も多く、さまざまな分野で外国人材が活躍しています。就職活動や就職後の仕事の中でビジネス日本語の習得がますます重要となっています。そして、そうした力や努力を適切に示す上でBJTビジネス日本語能力テスト(日本漢字能力検定協会)はとても意義深いテストとなっています。
本書はBJTビジネス日本語能力テストに出題されやすい語彙と文法、表現、ビジネス文書を掲載し、計50の設問と約2万3千字に上る詳しい解説を行なっています。場面、状況、文脈、人間関係などの観点からビジネス日本語を複合的で総合的なものとして捉え、言語知識とその運用力を高めるための学習支援を行います。また、解説文には復習がしやすいように漢字にはルビが振られています。さらに、解説の内容を深く理解するための補助として英語・中国語の翻訳も掲載しています。
本書は、BJTビジネス日本語能力テスト対策を効果的に進める一冊の独立した教材として利用することができますが、今後、刊行が予定されているシリーズ教材『聴解・聴読解篇』と併せて利用していただくと効果はさらに高まります。
■BJTビジネス日本語能力テスト「J1+」合格者多数のサポートチーム
本書の制作チームは、日本語教育学や日本語学、社会言語学などの専門家が集い構成され、長年BJTビジネス日本語能力テスト対策に取り組み、多くのJ1+合格者、J1合格者を排出してきました。
その指導は、大規模コーパスや各種調査データに基づくシラバス・教材開発とコースデザインにより組み立てられ、さまざ まなアプローチから学習支援が行われています。本書にはそれらの知見がふんだんに盛り込まれBJTビジネス日本語能力テスト合格のための着実な力を育成することをめざし執筆されました。
本書はSDGsの「質の高い教育をみんなに(“QUALITY EDUCATION”)」に基づき、制作費を著者側が負担することで950円での販売となっています。世界中から日本に集う外国人材の豊かな学習とキャリア構築実現の一助となれば幸いです。
著者情報
田中 祐輔(たなか ゆうすけ)青山学院大学文学部 准教授
筑波大学日本語・日本文化学類卒業
早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了 博士(日本語教育学)
日本学術振興会特別研究員、中国復旦大学講師、早稲田大学国際学術院助手、東洋大学国際教育センター講師、同准教授を経て、現職。
東京大学、一橋大学、東京外国語大学、早稲田大学、などでも非常勤講師を歴任。
多文化共生・国際文化交流・日本語教育をテーマに、留学生のための日本語教育、JSL児童への日本語教育、日本語教材分析と開発、言語政策、日本語教育史、ビジネス日本語教育、日本文化の海外発信などを研究。
第32回大平正芳記念賞特別賞受賞。2017年度・2023年度早稲田大学ティーティングアワード総長賞受賞。2018年度日本語教育学会奨励賞受賞。2019年博報堂教育財団研究助成優秀賞受賞。2020年キッズデザイン協議会会長賞受賞。内閣官房東京オリパラ大会推進本部事務局beyond2020認証。2020年度WASEDA e-Teaching Award受賞。2020年度東京大学オンライン授業等におけるグッドプラクティス総長表彰受彰。2021年PARENTING AWARDノミネート。2022年度岩佐賞受賞。
[主な著書/論文]『文字・語彙・文法を学ぶための実践練習ノート』(2021,凡人社,編著)、『上級日本語教材 日本がわかる、日本語がわかる』(2019,凡人社,編著)、『日本語教育への応用』(2018,朝倉書店,共著)、『現代中国の日本語教育史』(2015,国書刊行会,単著)、『日语阅读训练 通过流行语看日本』(2012,外语教学与研究出版社,共著)、「『日本語教育』掲載論文の引用ネットワーク分析――日本語教育研究コミュニティの輪郭描写」(『日本語教育』178,2021,共著)、「戦後の日本語教科書における掲載語彙選択の傾向とその要因に関する基礎的定量分析」(『日本語教育』170,2018,共著)
牛窪 隆太(うしくぼ りゅうた)東洋大学国際教育センター 准教授
獨協大学外国語学部卒業
早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了 博士(日本語教育学)
Waseda Education(Thailand)・タイ早稲田日本語学校副主任講師、早稲田大学日本語教育研究センター助手、関西学院大学日本語教育センター日本語常勤講師・言語特別講師を経て、現職。
専門は、質的データ分析法、教師研究、実践研究。
[主な著書/論文]『教師の主体性と日本語教育』(2021,ココ出版,単著)、『文字・語彙・文法を学ぶための実践練習ノート』(2021,凡人社,共著)、『市民性形成とことばの教育−母語・第二言語・外国語を超えて』(2016, くろしお出版,共著)、『日本語教育のための質的研究入門』(2015,ココ出版,共著)、『日本語教育−学のデザイン』(2015,凡人社,共著)、『実践研究は何をめざすか』(2014,ココ出版,共著)
陳 秀茵(ちん しゅういん)東洋大学国際教育センター 講師
広東海洋大学外国語学部日本語学科卒業
神戸大学大学院人文学研究科博士後期課程修了 博士(学術)
ハンブルク大学日本語教育アシスタント、神戸芸術工科大学大学院非常勤講師、日本経済大学非常勤講師・専任講師を経て、現職。
専門は、現代日本語文法、日本語教育、日本語学、対照言語学。
[主な著書/論文]『中国語話者に教える』(2021,webjapanese,共著)、『文字・語彙・文法を学ぶための実践練習ノート』(2021,凡人社,共著)、「ベトナム人日本語学習者への漢字教育に関する研究の現状と課題-今後の研究の方向性と可能性」(2020,『東アジア日本学研究』3,単著)、「話し言葉コーパスにおける「ことになる」の使用実態について」(2018,『計量国語学』31-5,単著)、「書き言葉におけるコトニナルの使用実態調査と分析-日本語教育への示唆」(2018,『日本語/日本語教育研究』9,単著)
Anton Andreev(アンドレエフ・アントン)東洋大学国際教育センター 講師
ソフィア大学日本学専攻卒業
東北大学文学研究科言語科学専攻日本語教育学専攻分野博士前期課程修了(文学)。
ソフィア大学日本学専攻博士課程修了(日本語学)。
ソフィア大学の講師・准教授を経て現職。
専門は、音声学・音韻論(プロソディー)、語用論(待遇表現)、異文化間コミュニケーション(対日観など)。
大江健三郎著『水死』のブルガリア語訳や商談および政治・行政関係者の会談などを含む翻訳・通訳の実績を持つ。
●田中祐輔(たなか ゆうすけ)青山学院大学文学部 准教授
筑波大学日本語・日本文化学類卒業
早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了 博士(日本語教育学)
日本学術振興会特別研究員、中国復旦大学講師、
東京大学、一橋大学、東京外国語大学、早稲田大学、
多文化共生・国際文化交流・日本語教育をテーマに、
第32回大平正芳記念賞特別賞受賞。2017年度・
[主な著書/論文]『文字・語彙・
●牛窪隆太(うしくぼ りゅうた)東洋大学国際教育センター 准教授
獨協大学外国語学部卒業
早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程修了 博士(日本語教育学)
Waseda Education(Thailand)・
専門は、質的データ分析法、教師研究、実践研究。
[主な著書/論文]『教師の主体性と日本語教育』(2021,
●陳秀茵(ちん しゅういん)東洋大学国際教育センター 講師
広東海洋大学外国語学部日本語学科卒業
神戸大学大学院人文学研究科博士後期課程修了 博士(学術)
ハンブルク大学日本語教育アシスタント、
専門は、現代日本語文法、日本語教育、日本語学、対照言語学。
[主な著書/論文]『中国語話者に教える』(2021,
Anton Andreev(アンドレエフ・アントン)
ソフィア大学日本学専攻卒業
東北大学文学研究科言語科学専攻日本語教育学専攻分野博士前期課
ソフィア大学日本学専攻博士課程修了(日本語学)。
ソフィア大学の講師・准教授を経て現職。
専門は、音声学・音韻論(プロソディー)、語用論(待遇表現)、
大江健三郎著『水死』のブルガリア語訳や商談および政治・